2022年3月に総額142億円を調達し、出資元にはGoogleが名を連ねるなど、世界的に注目を集めているWebflow。
近年では日本でも高機能&ハイコストパフォーマンスなノーコードツールとして関心を高めており、ベンチャー企業だけでなく、大手企業の利用も増えています。
お名前
しかし、まだまだ身近な事例が無く、Webflowの何がいいのか分からない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、Webflowで構築したサイトのリリース方法について解説します。
納品時の基本的なパブリッシュまでの手順から、思わぬ落とし穴まで解説したより実践的な内容になっていますので、是非ご覧ください。
Webflowは、WordPressなどのレンタルサーバーにソースファイルをアップしサイト公開する方法とサイトの公開方法が大きく異なります。
慣れていない中クライアントへの納品時に手間取ると、納期遅れにつながるなどタフな作業かと思いますので、出来るだけ丁寧に解説していきたいと思います。
この章では、6ステップに別けて、基本的なサイトの公開方法について解説します。
※すでにドメインを持っている方は「2.Webflowを有料プランにする」からご覧ください。
先ずは、サイト公開するときのドメインを取得します。
ドメインを取得する際によく使われるサービスは下記となります。当社では慣れない方のために、ドメインの取得や管理は当社で行うことが多いです。
よく、ドメインはどこで取得するのが良いの?と聞かれることがあります。
その際に私が絶対に伝えていることは
『レンタルサーバー/メールサーバーと同じ会社』にすることです。
これをしていないと第2章で解説する思わぬ落とし穴にハマってしまうことがありますので、これから取得しようと考えている方は、注意してみてください。
ドメインを取得したら、次はWebflowで構築したサイトプロジェクト(※Webflow版ソースファイル)を有料化しましょう。
Webflowは無料で使えるノーコードサイト制作ツールですが、自社オリジナルのドメインでサイトを公開する際には必ずプランをアップグレード(有料化)する必要があります。
Webflowのダッシュボード上にあるプロジェクトの三点リーダーをクリックして、「Settings」をクリックします。
「Plans&Billing」タブを開くと、サイトプランの一覧が表示されます。
ECではなくコーポレートサイトやランディングページなどいわゆるWebサイトをリリースする場合は「Website」タブにある4つの中から1つのサイトプランを選びます。
4つのプランに色々違いはありますが、実際問題プランの選び方は次の通りだと思います。(サイトプランは途中で変更可能です。)
各プランの青いボタンからクレジットカード決済を行えば、その日中にWebflowのサイトプロジェクトが有料化できます。
サイトプロジェクトを有料化したら、1で取得したドメインをサイトプロジェクトに追加しましょう。
まずは「Publishing」タブに遷移します。
「Add a Custom Domain」をクリックして、入力欄に1で取得したドメインを入力、「Add Domain」をクリックしたら、オリジナルドメインの登録は完了です。
次のような画面表示になったらステップ4に進みます。
ドメインの登録が完了したら、次はWebflowのDNSレコードをドメイン側に追加します。
WebflowのDNSレコードとは下記画像で赤線を引いている4か所(サブドメインでは2カ所)を指します。
TXTレコードはドメインの所有者であることを証明したい場合を除き、基本的には使わなくても構いません。
ここからは、Webflowから画面を離れて、ドメイン管理元のサービスに移って、ドメインにDNSレコードを追加していきます。
細かな手順はドメインやサーバーの管理状況、ドメイン管理サービスごとによって異なります。具体的なサポートについては、ドメイン管理サービスにお問い合わせください。
ここでは、『Xserverドメイン』を例に挙げて、DNSレコードの追加方法について解説します。
先ずは、Xserverのアカウントにログインします。
DNSレコード設定をクリックし、先ほどWebflowで登録したオリジナルドメインを選択し、変更ボタンをクリックします。
レコード追加のタブを開きます。
この画面がDNSレコードを実際に登録する画面になります。
WebflowのDNSレコードと入力先の項目名の対応は次の通りです。(項目名はドメイン管理サービスによってことなります)
この対応に合わせて、先ほどのWebflow DNSレコードを3つ(サブドメインであれば1つ)追加します。
これでDNSレコード追加は完了です。
Webflowの「Publishing」の画面を開きます。
メインドメインの場合は「www」から始まるドメインをクリックすると「Make Default」と表示されているのでこれをクリックします。
その後、DNSレコードの下にある「Check Status」をクリックすると、実際にWebflowとDNSが接続されているかどうかを確認できます。
接続されていない場合はオレンジ色で「Issue detected」、接続されている場合は緑色で「Conected」と表示されます。
無事接続が確認出来たら、いよいよサイト公開です。
「Settings」の右上部にある「Publish」ボタンをクリックし、カスタムドメインにcheckを付けて「Publish to Selected Domains」をクリックしましょう。
これで、丹精込めて作ったあなたのサイトが無事公開されました。
テストURLとの混同を防ぐ意味でも、webflow.ioのドメインは「Unpublish」しておきましょう。
これでWebflowでサイト公開するための基本的な手順は以上です。
一見すると簡単ですが、状況によっては思わぬ落とし穴でトラブルを招くこともあります。特にリリース前で期日も迫っている中ですので、慣れてない方は何度も手順を確認したり、分からない部分があれば事前にドメイン管理サービスに問い合わせするなどして、万全で臨みましょう。
また、次の章ではそんな悲劇を起こさないためにあらかじめ伝えておきたい思わぬ落とし穴について解説します。
ここで挙げるものは、上記手順に狂いが生じるような各ドメイン管理サービスの仕様です。
他にもあるかもしれませんが、当社で検出次第随時更新していきます。
さくらインターネットでDNSレコードを追加し、サブドメインでサイト公開する際のTipsです。
注意すべきは、Webflowで表示されるDNSレコードには「.」が無い事です。
なので、意外と上記仕様に気づかず「値通り設定しているのになぜか接続がうまくいかない、、、」となってしまうこともあります。
OA機器やネットワークなど会社の営みに必要な様々なものを提供してくれている大塚商会さん。
その中で、サーバーやドメインなど小難しいことも一手に任せている会社さんも多いことおもいます。
そんな大塚商会さんが運営する「アルファメール」のTipsです
その理由は、
アルファメールプレミア以上のプランでなければ「ホスト名なしでDNSレコード追加ができないから」です。
WebflowのDNSレコードの「NAME」を見てみると「@」と記載があります。これは「指定されているNAMEが無い」ことを示しています。
アルファメールのプレミア未満では、この「NAME指定が無いDNSレコードを追加できない仕様になっている」のです。
アルファメールのプランアップグレードは、問い合わせから申し込み・契約、その後サーバー等の各種設定変更まで含めて、DNSレコードが実際に登録できるようになるまで、最短2週間程度かかります。
なので、大塚商会でドメイン管理している方やアルファメールを使用している方は、早めにプランの確認をし、必要に応じてアップグレードするようにしましょう。
3つ目のワナはさくらインターネットにDNSレコード追加ができない場合があることについてです。
『さくらインターネット以外で取得したドメインをさくらインターネットのサーバーで使用している場合は要注意』
上記の状況では、さくらインターネット側でDNSレコード追加ができません。
また、ネットで打開策を検索しても、主だった対応方法は
「さくらインターネットにドメイン移管する」
「ドメイン取得元のサービス側でDNSレコードする(この方法の場合、さくらインターネットで登録しているゾーン情報は無効化されます。)」
ドメイン移管するには、14日程度の期間を見込んでおく必要があり、直前にこの事態に陥ると、リリース期日を確実に超過してしまいます。
とはいえ、こうした状況に陥っても打開策が無い訳ではありません。ただし、サービスによって具体的な作業内容は異なると思いますので、知見のある方やサポートに十分に相談したうえで講じるようにしましょう。(やはり無難なのは、サーバー側にドメイン移管する方法だと思います)
ここでは、ドメイン利用がさくらインターネット、ドメイン管理がお名前.comだった場合の「ドメインとサーバーが異なる事態に落ちいった際の打開策」について解説します。
詳しい手順については「お名前.comで取得した独自ドメインを、さくらインターネットのメールサービスで利用するための手順」が分かりやすく解説していましたので、そちらを参照してください。(ドメインはすでに追加されている状況だと思いますので、追加作業自体は不要です)
下記では、上記記事からポイントをかいつまんで、Webflowリリースように使える情報に置き換えて説明します。
お名前.comにログインした後に、「DNS設定関連機能設定」から対象ドメインを選択し、ドメインを選択して、DNSレコード設定を利用するをクリックします。
そして『上記記事の4. 「A/AAAA/CNAME/MX/NS/TXT/SRV/DS/CAAレコード」の入力欄に以下の2つのレコードを追加。』のところに記載されている、2つのレコードがカギとなります。
<MXレコードを追加>
ホスト名:空白
TYPE:「MX」
TTL:3600
VALUE:さくらインターネットの初期ドメイン(xxxxxx.sakura.ne.jp) ※メモしたもの。
優先度:10
状態:「有効」
<TXTレコードを追加>
ホスト名:空白
TYPE:「TXT」
TTL:3600
VALUE:さくらインターネットのホスト名を含む以下の記述
※v=spf1 ip4:IPアドレス ~all
※IPアドレス部分に、サーバー情報に記載されているipv4のアドレスを入力
この上記2つのレコードと合わせて、WebflowのDNSレコードをお名前ドットコム側に追加します。
そして最後に下記画像のチェックボックスにチェックを入れたら完了です。
設定後すぐにWebflowが『Connected』になり、その後2,3時間かけて、サイトの切り替わりが行われます。
※もちろん場合によって時間が掛かることがあります。上記記事では数時間~数日間と幅を持たせていますね。
いかがでしたでしょうか?
Webflowはサイト構築は確かにしやすいのですが、サイトリリース時はWordPressなどと異なるため、慣れない作業となり、手間がかかることがあります。
また、リリース期日が迫っている中でのミスは、即納期遅れにつながるため、慎重にならざるを得ません。
しかしながら、まだまだWebflowはサイト制作の実績が少なく、こうした実務的な知見を日本語で知ることができるコンテンツが少ないと日々感じていたため、今回執筆しました。
私自身もネットワーク・サーバーの専門家ではないので、まだまだ知らなければならないことがあると思いますが、引き続き勉強してまいります。
また当社では、Webflowの関心を持ってくださった方々に向けて、無料Webflow説明会を実施しています。
以下よりお問い合わせフォームにアクセスし、お気軽にお申し込みください。
ご発注を検討されている企業様だけでなく、フリーランスや制作会社など同業者様でも構いません。
Webflowの広がりによって、発注側も制作側もより幸せになれる社会の創造に向けて、当社は邁進していきます。
今後とも宜しくお願い致します。
Webflowとはなにか?についてはこちらで解説しています。合わせてご覧ください。
Webflowについての基本的な使い方について解説した他の記事はこちらからご覧ください。
Webflowのメリットについて解説した記事も投稿しています。よろしければご覧ください。
会社名
Funwork株式会社
所在地
東京都千代田区東神田3-4-12
代表者
堀尾 尭史
電話番号
メール
03-5809-2979
backoffice@funwork2020.com
URL
設立日
2020年5月18日
資本金
9,000,000円
取引銀行
きらぼし銀行
Webサイト、ITサービス受託開発
マーケティングコンサル事業
シェアオフィス及びコワーキングスペースの運営